今回は、いくつかネット上で掲載されている端角中飛車対策の中から、ぼくが最も気になった指し方を検討していきます。ちなみに掲載先は級位者ノートwikiさん。もの凄く受けに自信のある人が書かれたのかなと思います。
まずは基本図から。
先手が端角中飛車を明示した局面です。今までと違うのは「早めの▽9四歩」。端角を咎めにいく気マンマンです。
そして次の一手が、うっかり見逃していた参考になる一手でした。
指されてみればなるほどの▽9五歩。このタイミングだと▲同歩には▽同香で大きく駒損するので、▲同歩とできないんですね。
以下▲5六歩▽9六歩▲8六角に▽8四歩と進みます。
端が突き得というのを知ったのは大きいですが、しかしこれは序の口。ここからさらに端角を咎めるため、上図の▽8四歩から以下▲5五歩▽8五歩▲7五角▽7四歩に▲5四歩!
いきなりの全面戦争スタートですね。
もちろん次の一手は、、
▽7五歩!!
え? これが成立するの? という衝撃の一手。
以下は当然の▲5三歩成!なんですが、対して▽8六歩!!
ここで▽8六歩とは恐ろしいですね。とにもかくにも▽5二歩と指してしまいそうなものですが、これにはある狙いがありました。
本譜は以下▲6三と▽5二歩▲6二とに▽同飛!
最初はこの手順の意味が分からなかったですが、▽5二歩のタイミングを遅らせることで▲6三とを誘い、6三の歩を消すことで上図の▽6二同飛が敵陣に直射するというテクニック。
いやぁ、細かい手順ですね。
しかし以下▲5三歩!もかなり脅威です。
対して早逃げの▽4二玉!
これもまた強い受けです。▽5三同歩▲同飛成▽5二歩みたいな妥協する受けは指さないですね。
しかし以下▲5二歩成▽同金右に▲5四歩!
これでとても受かっているようには感じないのですが、、
ここでも強く▽6七飛成!!
これもまた最強の一手ですね。まあここまでくればこれしかないので行くしかないですが、しかしきちんと先まで読みが入っています。
以下▲5三銀▽4二玉▲5二銀成▽同金▲5三歩成に▽5七歩!
これでギリギリ受かってるんですね。
さらに以下▲6八飛に▽5六龍!
どこまでも強気な指し手が続きます。
以下本譜の手順は▲5二と▽6七歩▲8八飛▽5二龍。
これで受け切りということですね。今の手順中、先手の持駒が金だけなので▲5二とが詰めろにならないことまで読んでいないと指せない順です。しかしこの図は受け切ってますね。
ちょっと気になるのは▲5二とのところで▲6一飛成と切り込む順で、以下▽5三龍で下図。
駒損が大きいけれど、以下▲4八玉とすればまだまだ粘れるかな?と思ったけど、ちょっと無理っぽいですね。
今回の手順は変化がありそうに見えて、かなり一本道のような気がします。結果図まで40手。これを研究手順としてノータイムで指したら相手もショックなんじゃないでしょうか。
信じるか信じないかは、あなた次第。それではまた!