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将棋電王戦 PVランキング

電王戦のPVを色々と観ていたらついつい感動しまくってしまったので、勢い余ってPVを集めて良かった順にランキングにしてみました。米長先生のシーンは何度観ても泣いてしまいます。

というわけで早速ですが、将棋電王戦PVランキング、栄えある1位は、、

「第2回将棋電王戦 第5局 三浦弘行八段 vs GPS将棋 PV」!!

これはもう涙無くしては見ることの出来ない超感動の作品です。まさに米長先生の想いが詰まった、将棋界へ向けた遺書と言ってもいい内容。これは全将棋ファン、いや全将棋指しが見なければならない作品です。ぼくが勝手に付けたサブタイトルは「米長の遺書」です。どうぞ!

どうでしたでしょうか。ぼくは何度観ても号泣してしまいます。第4局直後に流れる映像なので、その4局の映像が無いのが唯一残念ですが、3分過ぎたところからの盛り上がり方が尋常では無いですね。観れば観るほど、そして何度観ても号泣してしまう永久保存版の映像です。

あと使われていた曲がMUSEのINVINCIBLEという曲で、iTunes Storeで150円で買えるので是非。ぼくはもはやこの曲だけで号泣できるまでになりました。それにしてもこの曲の使い方が天才的ですね。まず曲ありきで映像を作っているんだと思いますが、凄いです。

 

そして第2位は、、以前紹介した「第3回将棋電王戦 出場棋士発表 PV」

演出がまた良い感じで、かっこよく今回登場の5人の棋士を紹介しています。PVの完成度としてはこれが一番かもしれませんね。

そしてメインが大将の屋敷九段ではなく、豊島七段をメインにした作りとなっているのも良い感じ。そしてサトシンの尋常ではない笑いの演出。この笑いはハンパないです。ここまで本気で泣きながら本気で笑える映像は他には無いですね。では、どうぞ!

いやあ、幼稚園児の服装にカツラの演出は一体誰が考えたんでしょうか。しかもそこに対するコメントは一言も入れてこないのが素晴らしいです。

 

そして第3位は、、「第3回将棋電王戦  開催発表 PV」

11分と長い作りとなっており、羽生や渡辺のコメントも有り、ハッシーの挑発的なコメントに対抗するプログラマー達のコメント、米長先生と電王戦の開催に尽力したという妙にうざい人の「全勝してコンピュータと決別するしかない」というコメント、いきなりの谷川先生の「前回は非常に盛り上がる内容でした、、、結果以外は」というコメント。盛り上がりますね。ではどうぞ!

これも良かったですね。所々にイラッとさせるようなコメントをわざとピックアップし、人間対コンピュータの戦いをうまく演出してくれています。

ぼくも昔はたまにコンピュータと指していましたが、あるときを境に指すことをやめてしまいました。その理由はコンピュータが強くなり、適当に指すと負け、勝ってもなぜか嬉しくなく、本気でコンピュータに勝とうと思ったら、コンピュータをハメる筋を探すしかないな、と思い、それはもう将棋では無く違うゲームで、それをやっても将棋が強くなるわけでもないと思ったからです。

つまりそれは、はっきり棋力で負けたという意味で、プロレベルとは話は違いますが、でも同じ段階に来ているのかもしれません。

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VS引き角戦法 序盤研究編2

▲四間飛車穴熊対▽引き角戦法の研究の続きです。▲6七銀+▲4八玉型からの居飛車の▽8六歩は無理攻めということが分かったので、ここからの指し手をさらに考えていきます。

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というわけでここからはお互いに玉を囲っていきます。以下▽5三角▲3八玉▽4二玉▲2八玉と進んで下図。

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この瞬間、4九の金が浮くので▽8六歩の仕掛けが気になります。(仕掛け以下▽6七馬が4九の金に当たるため)

しかし、ここから▽8六歩以下▲同歩▽同角▲同角▽同飛に▲7五角!

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で王手飛車となるので大丈夫。実は▽4二玉〜▽3二玉の間はこの筋があるので▽8六歩の仕掛けは無いのです。

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VS引き角戦法 序盤研究編1

さてさて、今回からはまじめに四間飛車穴熊対引き角戦法を研究していきたいと思います。引き角戦法は序盤の駒組みから波乱含みなので、まずは序盤をじっくり考えてみます。

また、引き角戦法は基本的には後手番の戦法であるので、ひとまずは先手四間飛車穴熊対後手引き角戦法を考えていきます。

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さて、まだ超序盤のこの局面ですが、早くも振り飛車側に選択が迫られています。ここからの引き角戦法側の指し手は決まっており、▽3二銀〜▽3一角〜▽1四歩〜▽5三角〜▽4二玉〜▽3一玉〜▽2二玉〜▽5二金右の流れです。

▽1四歩や▽5二金右のタイミングで多少手順前後はあるでしょうが、この基本手順こそが引き角戦法の全てとも言えます。

第1の問題は、ここから▽3二銀〜▽3一角の2手が入ると▽8六歩の仕掛けが生じる、ということ。また、引き角サイドからの視点ではさらに▽1四歩を入れ、角交換後の▲2二角の筋を緩和しておく必要があるのは念頭に置いておく必要があります。

どちらにしろ角を引かれた段階で常に▽8六歩の仕掛けがあるわけで、ここから2手で振り飛車が可能な形は以下の2つ。

A:▲7八銀〜▲6七銀

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B:▲4八玉〜▲3八玉

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まさか▲7八銀+4八玉などという中途半端な形が最善ということは無いですし、ぼくが前回実戦で指した▲6五歩も不発だったことから、考えられるパターンは上の2つと見ていいでしょう。

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将棋裏技メモ その3「変則左美濃中飛車」

今回紹介する裏技は、奨励会の伊藤和夫三段の得意戦法「相矢倉戦の後手番で、右四間飛車と見せかけてからの変則左美濃中飛車」です。

それでは昨年末の新人王戦、伊藤-早咲戦を見ていきたいと思います。

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まずはオーソドックスな相矢倉模様の出だしから、▽3二銀から▽7四歩がこの戦法の第一歩。左美濃+急戦を匂わせます。

さらに▽8五歩▲7七銀を決め、▽5三銀~▽6四歩~▽7三桂と組みます。

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形としては急戦矢倉ですね。つまり▽6五歩から仕掛けが来そうな雰囲気ですが、、

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VS引き角戦法 その2

先日の電王戦第1局、菅井君の惨敗はショックでしたね。棋譜を見ただけですが、序盤から時間を使って慎重に指しながらも中盤で不利になり、そのまま押し切られてしまったという感じでしたね。

若手とは言え、トップ20くらいの強さがありそうな菅井君であの惨敗では、今回の電王戦は人間側が5連敗するのではと思ってしまいますね。うーん、、昨年は負けるにしても惜敗という感じでしたが、たった1年でこんなになってしまうんですかねえ。

それはさておき、前回の続きです。

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この局面での後手の次の一手は何でしょう?でしたが、、ここで大技と言えば簡単でしたね。正解は、▽3九銀!

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狙いは同玉に▽8四角(下図)の王手飛車。完全に優勢だと思っていたのに、これで一気に分からなくなってしまいました。

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以下▲2八玉▽6二角▲8二飛▽7一金、、、振り出しに戻った感じの上に、お互いに相手の手を消し合うという地味な指し手が続き対局時間も一時間を超えて下図を迎えました。

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ここでは劣勢になっている気がしますが、ここでの後手の次の一手▽6九龍が悪手。ここでは普通に▽8三歩▲同龍▽8二歩から▽7二金で問題無く後手優勢でしたね。ここまでの消費時間が先手40分後手23分の上に深夜2時くらいだったのでしびれを切らしたのかもしれないですけど。

▽6九龍以下▲7一歩成▽4五歩▲8二龍▽4二金で最終局面を迎えました。

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なんだかんだで▽4五歩も厳しいので、この一瞬で決めたいところです。さあ、今日はここでクエスチョン!

決め手となった次の一手は何でしょうか?

チッチッチッチッ、、、

正解は、、、

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▲4四桂!でした。以下は▽同金に▲2二金で寄りとなります。それにしても序盤からひどい将棋でしたが、最終的には玉形が意外と普通で終わりましたね。

というわけで、タイトルがVS引き角戦法となっているのに、引き角戦法では無かったという将棋をお送り致しました。

次回からはまじめに定跡を勉強していきながら、穴熊に組めるのかどうか、組んでどうなるのかまで考えていきたいと思います。それではまた~

VS引き角戦法 その1

ぼくが将棋倶楽部24で将棋を指し始めたのが2000年頃からなのですが、この約14年の間で1局の対局時間が一時間を超えた将棋は記憶にある限りでは2局だけ。一時間と言うと、そんなに長くない感じもしますが、持ち時間15分の将棋で1分将棋状態が30分以上続くのは疲れますね。

そういうわけで、先日久々に一時間を超える大熱戦というか疲れ切った1局だったのですが、それがこの対引き角戦法だったのです。まずは序盤の出だしから。

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▲7六歩▽8四歩の出だしに対して、四間飛車穴熊を志向するのであれば、この▲6八飛が最も普通だと思います。そして指されて最も嫌なのが、ここからの引き角戦法です。

2手目▽8四歩が少なめなので、この局面自体の出現率は低いのですが、と言っても先手を持って2割程度はある気がしますし、ここから引き角戦法もたまにある感じ。

ただし使ってくる人に強い人が居ないため、現状はどれだけ序盤で不利になっても(うっかり飛車先の歩を換えながら角交換までされてしまうことが多いです)逆転勝ちしてしまうので研究していませんでした。

しかしながら先手番で四間飛車穴熊を指すのであれば避けることの出来ない戦法の上に、そもそもがけっこう有力な戦法と思われるので、今日から研究していこうかと重い腰を上げてみたいと思いました。

とりあえずは一時間を超える大熱戦の自戦記をお見せしちゃおうと思いますが、序盤でいきなり引き角戦法を封じる新手を閃いたために超力戦になった上にめっちゃ不利な展開の将棋だったので、気楽な感じで見て頂ければと、、いうわけで、スタートです!

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さて、まだ8手目ですが、この▽5四歩がもう引き角戦法でいきますよ、と言っているような一手。何度もこの局面を迎えましたが、ここから▲7八銀▽3二銀▲6七銀▽3一角に▲8八飛がどうしても嫌なので▲4八玉(下図)とか指してしまうんですよね。

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そして以下▽8六歩▲同歩▽同角▲同角▽同飛▲8八歩とごまかすものの、角交換されながら飛車先の歩を交換されて劣勢になるわけです。もちろん分かってはいるんですが、身体が▲8八飛を拒絶するんですよね。ぼくは三間飛車対居飛車急戦の時以外は▲8八飛は指さないのがポリシーです(無駄)

ここで本当に▲8八飛しかないのかは、次回以降定跡を研究していきたいと思いますが、変化するのならさっきの▽5四歩の瞬間、ここしかないと思いました。そもそも▲8八飛と受けるのであれば、▲7八銀~▲6七銀の2手は明らかに不急の2手ですよね。ということは、、

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このタイミングでこの▲6五歩が、居飛車の引き角戦法を封殺する一手と思いました。平凡に受けるのなら▽5三銀ですが、その時点で引き角戦法の▽5三角型を防ぐことができているので、つまり封殺!これを拒否するのなら▽8四飛しかないわけで、実戦も▽8四飛。

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この手ならなんとかなると思っていたのですが、思いのほか手がないですね、、やはり左銀が出ていないとどうしようもない感じです。▲6五歩を指した時は手応えあったんですが、あっさりこの▽8四飛で失敗な感じ、、まあなんとか▲6五歩を活かす為に▲6六角ですが、、

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ここで▽8二飛なら▲7七角と戻って千日手か、結局▲8八飛しかないのでは完全に失敗ですね。しかし実戦は▽7四飛としてきてくれたので、しめしめと▲7五角と上がり、以下少し進んで下図に。

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▲7七銀まで持って来られたので一安心と思ったところ、この▽5五歩が良い感じ。

次に▽5四飛と回られると好形になってしまうので、▲6四歩と勝負にいくか、じっくり指すなら▲5八金左から▲6七金と5筋をしっかり受けるべき局面だったのですが、まあいいやと▲4八玉が悪手。以下▽5四飛から5筋の歩を交換されて下図。

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ここで▲5七歩では▽5四飛で良いところが無いので、しょうがなく▲6四歩。

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もし▽6四同歩なら▲同飛から▲8四飛を見ているのですが、あわてず▽5四飛としてきました。これがまた次に▽5六歩と垂らされると▽7七角成から▽5七銀であっさり負けになるので、▲5五歩から手を続け、、何故か下図の局面になりました。

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一見、局面が落ち着いているかのように見えるのですが、実は先手かなりこまってしまったの図です。次に▽9四歩から▽9五歩を狙われるとジエンド。しかし8筋を受けておかないといけないので、まず▲7七銀とするのは▽5五銀でダメ。▲8八飛は▽7九角成でさらにダメ。

唯一▲7五歩~▲7六飛しかないと思われますが、なぜかここで▲6七金から▲5八金と2枚金での盛り上がりを見せ、、以下こんな感じに。

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何故か5~6筋の上空に矢倉が完成。矢倉から飛び出て右玉にしてしまう佐藤棋聖もびっくりの新型の囲いですね。後手からはもういつでも▽9五歩があるのですが、6四の銀と刺し違えることが出来るので、後手もタイミングが難しいところでしょうか。

そして変な囲いでしたが、じわじわと修正して下図に。

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金が足りないと言えば足りないですが、そこそこ高美濃ということで満足ですね。ここでついに後手が▽9五歩を決行!以下角銀交換の上にと金を作られますが、飛車を5筋に展開して反撃開始の図。

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▽9七歩成から▽8七とが悪手で、この局面は飛車の働きが大差で互角に近くなっていると思います。

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そしてうまく飛車を成り込み、さらに相手の飛車もゲット、左辺の駒も寄ってきて完全に優勢になったと思ったこの局面で落とし穴がありました。

さてここでクエスチョン!後手の次の一手は何だったのでしょうか?

<ヒント>指された時は、オーマイガッ!と心の中で叫びましたね。大技です。

それではまた!