VS銀冠 自戦記編1-2「▽5四銀型 中盤戦」

前回は下図の局面での次の一手問題で終わりました。

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ここでぼくの指した手はどれでしょうか?という問題でしたが、、

①第一感の▽6五銀

②少し違和感のある▽6五歩

③角道を通す▽4五歩

④まずは守りの▽5一金左

 

まず読んだのは、①第一感の▽6五銀。

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放っておくと次に▽5六銀があるので▲同銀の一手、と思ったら▽5六銀には▲5八飛で銀取りと飛車成が受からず困りますね。

と思ったのは今でして、対局中は▲同銀▽同歩とした下図を考えていました。

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まあこれも平凡な展開です。▲4三銀や▲6三銀と打たれる隙があるのは気になりますが、まあすぐには大丈夫そう。

そしてぼくが指したのは、②少し違和感のある▽6五歩、これが問題の正解でした。

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▽4五歩や▽5一金左は、前回書きながら思いついた手ですが、最善は▽5一金左かなと思います。必ず必要になる一手なので。

本譜はこのまま戦いに入ってしまい、玉形の差でかなり苦しい展開が強いられてしまいました。実戦は以下▲5五銀▽同銀▲同角。

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じつは▲5五銀の局面で手抜きができると思っていたので▽6五歩を選んだのですが、次に▲4四銀があって手抜けなかったというのが本当のところ。久々の対局のせいか(言い訳)序盤からうっかりが連続してますね。

しかし今見ると先程の▽6五銀の変化とこの上図を比べてみると、、

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なんと先手の指し手を▲5五角(または歩)に限定できているのが分かります。左の局面から▲5五角や▲5五歩はあまり指さないと思うので、そう考えると本譜は得していたのかなと気付きました。

ここまできちんと読んで本譜を選べるようになれば、ワンランク強くなりそうですね。しかしワンランク下のぼくとしては早くも劣勢を感じ、ここからいきなり勝負手気味に戦いを起こしました。

まずは▽6六歩。

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これはなんとなく付いておく感じの一手。こちらからの角筋が止まるので得かどうかは難しいところですけど。以下▲6六同歩にさらに▽7五歩▲同歩と突き捨てて▽4五歩!

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本当は▽7五同飛▲7六歩に▽5五飛とか考えていたんですけど、▽7五同飛には▲6四角があるのに気付いて予定変更の一手。しかしこれが悪手でした。ここでもやはり▽5一金左と浮き駒を消すところでしたね。

というのも角交換した後、その浮き駒を狙われて角打ちの隙だらけだからです。本譜は▲4三角(下図)でしたが、▲6三角もあり、それだと飛車金取りになりますしね。

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以下▽7一金▲7六角成▽4六歩▲同歩▽3九角▲5八飛▽4七銀▲1八飛▽5七角成と進んで下図。

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お互いに馬を作って長期戦の様相を呈してきました。こちらとしてはかなり悪いと思っていたので、これなら4一の金は気になりますが互角に近くなったのではと思ってましたね。

以下は地味にこつこつ▽4六馬〜▽4五桂〜▽5七桂成を実現させ、じわじわ攻めていたところですが、、

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この▽6八歩が確実な攻めながらのんびりした一手でここから厳しい攻撃が始まります。

歩を打った裏をついての▲6六香! 以下▽4六馬▲6三香成▽7五飛に▲7二歩が痛打。

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▽6八歩を打ったことによって、後2,3手は稼がないと攻めのターンが回ってこないので厳しい感じです。ここでは早くも悪くなったように感じましたが、冷静に見れば先手の攻め駒はあと銀と歩1枚。

先程、たまたま▽5一金左と指さなかったおかげで1一の馬を3三に移動されても先手にならないのも地味に大きいですね。まあ代わりに▽7一金と指したのでこの▲7二歩が生じているとも言えるわけで、やはり将棋は難しいですね。

以下▽6一金としたものの▲7一銀と追撃してきました。

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これくらいしか手がないのであれば、受け切れるかも!とやる気を出し、気持ち良く▽5一金左と念願の一手を入れて余裕の雰囲気。

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さて、本当に受け切れているのでしょうか。

以下▲8二銀成▽同馬▲7一銀▽同金▲同馬で下図。

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これで再度の▲7二歩には▽8二馬で、銀が無いから▲7一銀がなく簡単に受け切りだ!と思ったところで、、

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なるほどの▲6六金。これで5六の成銀とチェンジしようというわけなんですね。なるほどです。と思いきや、以下▽2五飛に対して指した手は、、

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▲7三歩!でした。

なーるほど。うっかりしましたね。これは厳しいです。つまり▲6六金の狙いは銀との交換ではなく、こちらの飛車の縦のラインを外してのこの▲7三歩だったわけですね。

まあこれはさすがに取るしかないので▽7三同桂▲同成香▽7二歩に▲6三桂!

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大事な守備桂馬を歩と交換され、さらにその桂で馬金両取りをくらうという大ピンチ! ここはもう、受け間違えたら一気に負けそうに見える局面。

ここは二択で、▽6一金か▽8一馬かというところ。まずは平凡に▽6一金とすると、以下▲7一桂成▽同金と一本道で進んで下図。

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これはこれで受け切れそうに見えますが▲3六角が痛打で、これは負けですね。

対局中はこの▲3六角は見えませんでしたが、代わりに楽しそうな誘いの隙が見えたので▽8一馬を選択。

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ちなみに将棋で形勢が不利な時は、相手に選択肢が多い手を選ぶのがセオリーです。なぜならば、相手が間違えてくれない限り逆転は起こりえないわけなので、選択肢を増やしてあげて間違えてもらいやすくするわけです。

というわけでまあ、考えなくても▽6一金ではなくて▽8一馬と指したいところですね。こう指し手おくだけで、相手は先程の一本道の代わりに▲3三馬、▲5一桂成、▲8二銀の3つは読むでしょうからね。▽8一馬以下は▲8二銀▽同馬▲同成香▽同玉で下図。

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はい、これが先程読んだ誘いの隙の局面です。この局面を迎えたら、どうしても▲7一角と指したくなりますよね?

実はここでの最善手はおそらく▲5一桂成だと思いますが、それはもう攻めが切れたことを自分で認める一手になるので、なかなか指せないと思います。

というわけで▲7一角!と指された下図が本日のクエスチョン図です!

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さあ誘いの隙と言ったからには、ここで勝利を決める受けの一手があります。それは次のどれでしょうか?

①▽9一玉

②▽7三玉

③▽8一玉

これが指せたらあなたも有段者!というわけでなんだか意味も無く長くなってきたけど、さらに次回へ続く!