一手一手が重い将棋が続いていますが、難解な将棋のまま早朝休憩に突入しました。しかしこの時間帯で一時間も中継が無いというのは、観ている人もここで8割くらい脱落してしまうんじゃないですかね。ぼくも限界ですが、先程の局面から追ってみたいと思います。
菅井五段の二時間を超える大長考の一手、▲9六歩以下、▽4三金▲4四歩▽同金に▲5一銀!と動きました。
以下▽4一飛、そこで▲6九金を決行!
▽6七角成と金は取られますが、銀を補充して▲5二銀!で勝負する指し方です。
4四の金には7一の角が利いているため、飛車の動きがかなり制限されており、菅井五段優勢になったように見えた局面でしたが、、ここで習甦の放った一手は▽4三飛!!
これはまず本線で読んでいない手と思われるので、残り時間が一時間を切った菅井五段は相当なピンチに陥ったと思われます。
この▽4三飛の意味は、▲同銀成には▽同金引と、角の利きから逃げながら形良く取ろうということですね。さっきから習甦は、わざわざ一手をかけて玉を逃げたり1歩得したりと、異様なまでに細かい指し回し。
ここで3時からの一時間もある早朝休憩に入ったのは、菅井五段にとってはラッキーだったと思います。一時間プラスで考えられますからね。ただし、気力と体力の限界が来てしまいそうなので、今こそ120%の時がやってきたと言えると思います。
こんなにも凄い将棋になるとは想像以上ですね。ただこういう展開はコンピュータの得意とするところなので嫌な予感はしますが、この難解な将棋をコンピュータに読み勝ってこその人間の勝利を観てみたいですね。
というわけでまた!