VS銀冠 定跡研究その1

先日、谷川九段と銀座4丁目交差点の近くですれ違いました。真っ先に頭の中で出た言葉は「おお!谷川名人だ!!」でした。ああ、どうしよう!?と思っているうちにスタスタ行ってしまったので声を掛けそびれてしまいました、、めっさ残念。

実は将棋のイベントとかには全く行ったことがないので、プロ棋士を見かけること自体が初めてでしたが、谷川九段は冷たく研ぎ澄まされたオーラが出ている気がしました。ゾクっとしましたね。月下の棋士の1シーンを見ているようでした、というわけでH-Iですこんばんわ!

今日からは「VS銀冠」の研究をしていきます。自分は左美濃の研究がちと甘いので、とりあえず定跡研究からスタート。全4回の予定で、初回の今日は基本の4パターンを紹介します。

やっぱり実戦的には穴熊7割、左美濃系2割、急戦型1割といった感じな気がするので、研究が甘くなってしまいがちですね。一応最善形は頭に入れてあるんですけど、その後の指し方で気持ちよく勝ったことが無いので、しっかり確認&研究です。

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まずは基本図がこちら。この▲3六歩、▲4六歩、▲4七金の形が対左美濃の現代穴熊の形です。ポイントは上部に手厚く、角頭を攻める含みがあること。ノーマル3枚穴熊では、攻撃手段が無いのが弱点でしたが、この形は薄いですが攻撃力があります。

 

まあ実戦でも対銀冠と言えばほぼこの形になると思います。このあたりから居飛車の指し方は下記パターンに分かれます。

①▽2五歩

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2筋の位を取るのは銀冠の常套手段ですが、この形では▽2五歩に▲3七桂!▽4四歩▲2五桂▽2四角▲6五歩▽4三金右▲5六銀(下図)で振り飛車ペースの中盤になります。

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この形は指したことがありますが、穴熊の桂を跳ねたものの、振り飛車指しやすく快勝した記憶があります。そのうち棋譜を探してみたいと思います。

 

②▽4四歩▲6五歩に▽4三金右

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これは緩手で、▲6五歩から▲6六銀の形を作って振り飛車優勢。ただし具体的に良くするまでは意外と長いので第2回で研究します。

 

③▽4四歩▲6五歩▽4五歩の反発

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よくあるパターンの1つと言えると思います。うまく指せば振り飛車不満無しの展開になるものの、知らないと難しいですね。こちらは第3回で研究します。

 

④▽7四歩または▽1五歩(図は▽7四歩の局面)

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基本図からの▽4四歩は、②③共に▲6五歩とされると居飛車うまくいかないので、それ以外の手を指して様子を見るという意味ですが、ここで振り飛車は▲4五歩!と指します。

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居飛車としては最善と思われるこの形ですが、ぼくの実戦でも最も多く、そしてよく理解していないまま指している形でして、まさに本命の形。最後の第4回はここを深く研究していく予定です。

というわけでまた明日〜!