四間飛車穴熊から果敢に仕掛ける▲４五歩早仕掛け編。ついに最終回です。

今回はここから▽３一金▲３九金、とお互いに様子見をしたPonaX対PonaXの対局を見ていきたいと思います。

特に振り飛車の指し方は、手が困った時に応用の利く指し方なので、振り飛車穴熊の秘手とぼくは勝手に思っています。というわけで実戦の進行を見ていきます。

 

ここからしばらく駒組みが続くのかと思いきや、居飛車PonaXの指し手は▽８六歩▲同歩▽７四歩。

▽８六歩を先に突き捨てた意味は分かりませんが、▲同歩に限定させたということでしょうか。ここまで決めてから以下▲５八金▽４二金の瞬間に▲４四歩！

ここで振り飛車PonaXが動きます。振り飛車としてはもう少し指したい手（▲６五歩や▲３六歩）があるのにここで動いたということは、▽３二金寄〜▽４二銀とかは嫌だということですかね。

以下▽同銀に、ここで例の秘手が出ます。それがこの▲６五銀！

ここに銀を使うのはあまり考えませんよね。角が使いづらくなりますし、▽５五歩で戻れなくなりそうですしね。

まあ良い手かどうかは微妙だと思いますけど、▽４四歩型の居飛穴に対してはたまーにあり得る手だと思ってます。ぼくも一回だけ実戦で指したことがありますが、あまりうまくいかなかったような記憶はありますね。

とは言え一応歩の両取りですし、局面を動かすチカラは無きにしも非ずかな？　実戦は以下▽７五歩▲同歩▽５三金に▲６七金！としぶい応酬。

さらに以下▽４二飛▲６八金▽４三飛？▲５八金▽４五銀▲４九飛▽５五歩▲８五歩▽６四歩に▲８六角！

▽５五歩から▽６四歩で絶対絶命に見えましたが、この▲８六角が鋭い切り返し。以下▽５六歩▲同歩▽６五歩に▲５三角成！▽同飛▲４五飛▽４二歩に▲６五飛で結果図。

こんな感じで、意外と振り飛車戦えてますよね。一応ここで結果図としたのは、実戦はここからなんと１１０手も続いたんですよね。結果は１７６手で後手居飛車PonaXの勝ち。

ただし途中は振り飛車優勢にも見える局面が何度もあったので、形勢は不明だと思います。

というわけで、思ったよりスパッと決まるような仕掛けではなかったのが残念ですが、この▲４五歩早仕掛け、結構いけると思います。なんといっても、これを研究している居飛車党はほとんど居ないはずなので、研究している分有利なはずですからね。

ぜひチャンスがあったら使ってみて下さい。というかその前にお前使ってみろっていう話なんですけどね。忙しくてもう２ヶ月くらい将棋倶楽部２４に行ってないなあ、、しくしく

それではまた！