四間飛車穴熊側から果敢に仕掛ける▲４五歩早仕掛け編、第２回は▲４五歩に対して▽５五歩と反発された場合を検討していきます。

というわけで本日のテーマ図はこちら！

この▽５五歩は、▲４五歩に対してはよくある反発で、通常は▲４四歩！と突っ込むところですが、４一の金が浮いているのでここは▲５五同銀も考えられます。

 

通常は以下▽４五歩▲同飛に▽５四歩と打たれて劣勢になりやすい形ですが、本譜では４一の金が浮いていて▲４五同飛が先手になるのが大きいところ。

ここで居飛車としては歩を使うわけにはいかないので、▽４二金寄くらい。

ここまでは一本道だと思います。この局面で▲５九金左と守りに手を入れると、、▽５四歩▲４六銀▽２四角！で劣勢に。

これは次の▽３三桂の受けが無く、相当に厳しいですね。

というわけでここではなによりも▲４四歩！と指す一手。

次に▲４三歩成があるので、それを受けるには▽３二金上くらいですが、、

ここでジッと▲４八飛でどうか。

以下▽５四歩▲４六銀▽４四銀で下図。

この局面をどう見るかですか、これはけっこう振り飛車指しやすいのではと思います。なぜなら居飛車からは早い仕掛けは無さそうなので、そうなると４筋を制圧している分、振り飛車指しやすく感じます。

ここからは▲３九金〜▲５八金と固めつつ、▲３六歩まで入れてから▲４五歩！と仕掛けて良い感じ。居飛車も動くなら▽７四歩〜▽７二飛〜▽７五歩の３手は必要な上に、仕掛けとしては軽すぎるので振り飛車指しやすいのではないでしょうか。

なんといっても攻めの権利を持っているのが素晴らしく、通常形よりはるかに主張のある展開と思います。というわけで本日のテーマ図から▲５五同銀は「振り飛車指しやすい」ということで。

 

そして次は、テーマ図から▲４四歩！を検討してみます。

１年前にこの手ではダメだと思い、当時は▲５五同銀は考えなかったのでこの形自体を断念した記憶があるのですが、先日、唐突にこの手が成立しそうだと思ったわけです。

思ったわけなんですが、よく考えてみたらやっぱりだめそうでした。以下その手順をご紹介。

上図以下は▽５六歩▲４三歩成▽５七歩成までは一直線。

ここで飛車を逃げるのは、▲４六飛は▽２四角でダメなので▲４五飛しかないですが、そこで▽４三金と取られ、▲同飛成▽４二飛で下図。

４九の金が浮いているので飛車交換確定ですが、囲いの差で明らかに振り飛車劣勢。というわけで飛車を逃げることは出来ないので▲３三と、ですが、、

以下▽４八と▲２二と▽同玉▲６五歩に▽３三銀！

この一手で後手玉は相当に硬くなり、指すなら▲４八金しかないですが、以下▽８六歩▲同歩▽８八歩くらいでも負けそうです。

というわけで本日のテーマ図から▲４四歩は、振り飛車劣勢になりました。

 

【本日のまとめ】

▲４五歩の仕掛けに▽５五歩！と反発してきた局面ですが、▲５五同銀が最善で振り飛車指しやすい、という結論です。

 

次回は▽５五歩ではなく、▽４三金としてきた局面を検討していきます。

それではまた！