対引き角戦法に関しては一応結論を出してましたが、先日の王位戦白組プレーオフという大一番で佐藤康光九段の引き角戦法対菅井六段の向かい飛車穴熊という、願ってもいないまさかの好カードで研究していた形が出現!
対引き角戦法には向かい飛車穴熊が最善という結論は出ていましたが、中盤の指し方に関してはかなり難しいと感じていましたので、今日はその菅井六段の指し回しを見ながら、序中盤の指し方を再検討していきたいと思います。
ちなみに先日、愛用のiMacがぶっ壊れて起動しなくなってしまったので、今日の更新から使用するPCを新しく買ったMacbook Proに変更し、今までは将棋ソフトはWindows、サイト構築はMacと、別々に行っていたものを一台に集約しました。というわけで今回からは棋譜画像が変わります。
というわけでスタート!
はい、とりあえず平凡なスタートです。序盤の出だしとしては、▽4三銀を早々に決めてダイレクトに向かい飛車に組む手順を選んでいたというくらいで、特筆する箇所はありません。
ちなみに当サイトのVS引き角戦法の記事一覧はこちら↓
上から順に新しい記事になるので、下から読んでいくと古い記事から順番に読めるかと思います。ただし、今読んでみたら最初の2記事は凄く恥ずかしい内容だったので読まないように!
というわけで本譜に戻り、、上図は▽9二香と穴熊を明示したところでしたが、対する佐藤九段の対策はもちろん、、
▲3六歩を選択。引き角戦法の急戦型です。俄然面白くなってきました。
以下▽9一玉▲3七銀に▽5一角▲4六銀▽7四歩。
角を素早く7三へと展開するコースを作るのが最初のポイント。
以前紹介した中村五段の将棋でも、下図のようにやはり角を展開していました。
この場合は▽4二角から▽5四歩〜▽6四歩〜▽6五歩〜▽6四角ですね。居飛車が▲6六角としてきた場合は、この展開の方が良いかもしれません。
どちらにしろ、引き角戦法の急戦型には角を展開して使うのが急所ですね。急戦型では特に玉のコビンが開いていない場合が多いはずなので、3三に居てもあまり意味が無く、ただ狙われる駒になってしまうのでこういう展開がいいんでしょうね。
本譜に戻って、▽7四歩以下は▲3五歩▽4二金▲3四歩▽同銀▲3八飛に▽3三金!
かなり手厚く指している印象ですね。普通は▲3五歩▽同歩▲同銀に▽7三角としそうな気がしますが、それには▲4六角で先手指しやすい展開のようです。
というわけで上図以下は▲3五銀▽同銀▲同飛▽3四歩に、この瞬間の▲4六角がいい感じ。
単に▲3八飛では▽7三角が嫌ですからね。上図以下は▽8二銀▲3八飛▽7一金▲2八飛に、▽4五歩▲3七角▽4四金!
いい感じの金上がりで、いかにも振り飛車指しやすそうですね。ここからは3七の角をどかして▽7三角を実現すれば簡単に勝てそうですが、、次回へつづく!
引角の記事は何度も読ませて頂き、参考にしています。今回もかなり有用そうで、続きが楽しみです。
細かいですが、37手目46角に、▽72銀となっていますが、82銀で宜しいでしょうか。
続きも待っています(^_^)
みなさんこんにちは!
誤字のご指摘ありがとうございます。ほぼ毎回、誤字があるので助かります。修正しました。
対引き角戦法の実戦譜はかなり少ないので、菅井六段が指してくれると貴重ですよね。
最近の菅井六段の棋譜は目が離せないですね。
「引き角戦法の急戦型には角を展開して使うのが急所ですね。急戦型では特に玉のコビンが開いていない場合が多いはずなので、3三に居てもあまり意味が無く、ただ狙われる駒になってしまうのでこういう展開がいいんでしょうね。」
この文章が解りやすかったです!
永瀬六段が順位戦で四間飛車穴熊を指したそうですね!(ブログ更新期待…笑)
水谷さんこんにちは!いつもコメントありがとうございます。
永瀬六段が四間飛車穴熊を指したんですか!
最近の永瀬六段は居飛車一辺倒だったのでノーマークでした。
情報ありがとうございます!