VS引き角戦法 自戦記編1「対引き角急戦型」

引き角戦法の研究をした最後の記事が4月6日。あれから約4ヶ月経ってついに引き角戦法相手に研究の成果を披露する機会がやってきました!

とりあえず久しぶりなので、復習しながら自戦記として振り返ってみたいと思います。まずは後手が引き角戦法を明示した局面から。

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まだ序盤も序盤ですが、ここで大切な一手がありましたね。

 

それが▲8八飛!

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この手がしっかりと間に合うように、相手が序盤で角道を開けてこなかった場合には常に左銀の位置に注意を払う必要があります。早めに▲7八銀と指してしまっていたら、▲6七銀〜▲8八飛がこのタイミングで間に合うようにしないといけないので要注意です。

とりあえずしばらくはここから落ち着いた展開へ。こちらは穴熊へと潜ったところですが、そこで▽7四歩!と急戦を見せてきました。

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どうやらあまりゆっくりは出来なさそうです。こちらの囲いとしては▲2八銀〜▲3九金くらいは間に合わせたい感じですね。

上図以下は▲6七銀と角頭に備え、▽7三銀▲5六歩に▽7五歩!

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すかさず動いてきました。飯島七段の実戦では▽6四銀〜▽7五歩▲同歩▽同銀(下図。先後逆。)だったので、そちらを本命視していましたが、まあこちらもありますよね。

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そして上図の中村五段の指し方を参考に、

こちらも角の転回を考えて以下▲同歩▽同角に▲6八角!

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ここまでは学習効果ばっちり!でうまい指し回しと自画自賛。7筋の歩交換は▲4六角を確保してある先手に利があると見ます。

つまり後手は急戦型を選択した以上、ここから攻める必要があるわけですが、それに対していつでも反撃の▲4六角があるわけで、あとはゆっくり穴熊へ組んでしまえば作戦勝ちというわけです。うん、間違っていないはず。

しかし、将棋は理屈ではない部分もあるわけで、、少し進んで下図。

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なんと後手は右銀を使わず、こちらの角の転回に備えて▽8四飛!

まあ先手作戦勝ちと言えば作戦勝ちなんだとは思うんですけど、こう指されてみるとやっかいですね。「作戦勝ちなんだけど、具体的にどうしていいか分からない」というよくある症状ですね。

まあでもとりあえず指してみたいのは▲5七角。

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指してみたいというだけで、次の狙いは特に無し。気持ちとしてはうまく▲7七桂と活用したいのだけど、7筋は歩交換してあって桂頭の危険を感じるので、しばらくは無難な手を指して様子を見ていく方針で。

以下▽4四角▲4六歩▽1四歩▲4五歩▽5三角に▲6五歩!

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4筋と6筋の位を取ってなんとなく気持ちの良い手が続くものの、ついに禁断の▲6五歩に着手。手としては気持ち良いものの、具体案が無い上に桂跳ねの余地が無くなるという感触の悪い一手です。

そして以下▽8二飛に▲5五歩!

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突然ギアチェンジして動き出す自分。

以下は▽同歩に▲5四歩▽3一角▲6六角。

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これで次の▲5五角が絶好だと思ったんでしょうけど、次の一手を軽視したというか見落としていたというか、、

ここでは▲6六銀と銀で取りにいき、▽5六歩には▲4六角でそこそこだったかと思います。実戦は▲6六角としたために次の一手が絶好になりました。

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当然ながら▽5二飛。これで次の▽5四飛が受からないというせつなさ。

しかし以下▲5五角▽5四飛に▲4六角と我慢し、陣形をじわじわ立て直して下図。

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やはり居飛車は7三の銀が釘付けなのが致命傷となっており、ここまで来ればはっきり優勢ですね。以下は▲8六歩!▽5四金▲8五桂と仕掛けて快勝でした。居飛車としてはどこかで▽6二銀〜▽7三桂とチェンジするしかなかったと思います。

というわけで中盤以降はなんとも言えないところはありましたが、、本日の結論。

 

【対引き角戦法 急戦型には】

①序盤は▲8八飛が間に合うように注意する。

囲いは穴熊にする。

角は4六へ展開して使う。

 

以上でした。今のところはやっぱりこの3本柱ですね。序盤は問題無かったと思いますが、中盤はやはり手が広いので難しいなと感じました。こういう将棋も慣れがあればだいぶ違いそうですけど。というわけでまた。