NHK杯観戦記4-1「橋本崇載八段対畠山鎮七段戦」

NHK杯戦は毎週録画しておいて、後日暇な時に観るのですが、昨年末のNHK杯戦よりハッシー対畠山七段の一戦を先日観ていたら、ハッシーの受けスゲー!!と感動したので、今回は久々に観戦記をいってみたいと思います。

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まず戦型は先手中飛車対居飛車ですが、居飛車はトーチカ風の駒組みで非常に珍しい形。ここからハッシーが動きます。

 

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さっそくの▲5五歩!

気持ちの良い開戦ですが、中飛車のこの陣形で5五から仕掛けると、定番の怖い反撃があるんですよね。上図以下▽同歩▲同銀に、▽5八歩!

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これが嫌な反撃で、以下▲同飛に▽6九角。

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ぼくもむかし中飛車を指していた頃は、よくこの反撃を食らって泣いたものです。

しかしこの局面はさすがに飛車を取られても受け切れそうな感じ。ハッシーも自身マンマンに指し進めます。上図以下、▲4四銀▽5八角成▲3三銀成▽同銀▲5八金に▽6九飛で下図。

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いかにも居飛車の攻めは細いですね。ぼくが振り飛車を持っていたら、あまり考えずに▲4九銀打と指してしまいそうですが、ハッシーは力強く▲6六角!

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これは強い受けです。一見は攻防の角ですが、意味としては▽9九飛成には▲6五桂を見せ、▽9九飛成とさせない、強い受けの一手という印象ですね。

これには当然▽4九銀とからみつきますが、以下▲6八金左▽7九飛成に▲6五桂!

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いやぁ凄いですね。このスカスカの自陣のまま戦おうというわけですね。

しかし本当に凄いのはここからでした。上図以下▽5八銀成▲同金と進んで下図。

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この局面はさすがに居飛車も金一枚では何もできないだろうなあ、、ハッシー完封かあと思って観ていたら▽5六金!

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これはちょっと嫌らしい手です。▲3九角などと逃げては、9九の香が取られてしまいますね。まあそれでも先手優勢かとは思いますがここはしっかり完封を決めたいところ。

そして実はこの将棋、ぼくリアルタイムでも一度観ていて、この局面まで覚えていました。そしてここからハッシーがなんか凄い受けをしていたなあと思いながら録画を観ていたのですが、、どうしてもその手順が思い出せず、そして二度目にもかかわらずここからの指し手に感動してしまいました。というところで本日のクエスチョン!

この局面でハッシーが指した次の一手は何だったでしょうか!?

①▲8八角打 ②▲3九角打 ③▲6八銀 ④▲4八銀

四択問題です!それではまた〜